日本人が忘れていたこと。
震災から11日。電気も水道も使える。ガスはまだだけど、どうにか生活は出来る。
買い物だって並べば食材は手に入る。
今のところ不自由はない。それどころか少し余裕も出てきた。
親戚や友人の家も車も流されてしまい、亡くした友達もいるけど、とにかく時間が経過するのをじっと待った。辛いし悲しいけど、それしかできなかった。
そしてふと思い出して「あ、もういないんだ・・」って、また悲しむ。その繰り返し。
それが人を亡くすということ。
時間の経過だけが残された人にとって唯一の救い。
とにかく時間が過ぎるのを待つ。
この震災で生き残ることができた私たちは、沢山のことを考えた。
日本人が忘れていた「人を思いやる気持ち」と支えあい協力し合い希望を持つこと。
こんなに多くの犠牲を出して初めて気が付くなんて、本当に私はバカだ。
多分、今生きている人の多くは一つくらい反省したり、後悔する気持ちがあるだろう。
心のどこかでこのような恐ろしい震災が起きてしまったのはやっぱり天罰だったのだろうかって・・。
この先、日本が復興に向け全力で走りだしたとしても、今のこの気持ちは忘れない。
たとえ輝くような未来を築けたとしても、それには多くの犠牲があったことを忘れない。
時間は生きている私たちには優しく、犠牲者にとって残酷なものかもしれない。